植音の歴史

 創業以来百数十年続いてきた庭司植音は数多くのお得意様のご愛顧により少しずつ発展させていただきました。
 なかでも4代目龍司が人生の師と仰ぐ元妙心寺派管長、故山田無文老大師から拝受した「人境静寂」、「生きている生命を生かす鋏かな」という墨跡は植音の社訓となり、これに恥じぬ庭創りを心がけて参りました。
 時代、人々の習慣は変われど植音は初代以来「和敬静寂の心」を守り抜いてきました。
この先もこれを心に日々努力して参ります。
 そして昭和50年頃から少しずつ全国への出張の仕事も増えてゆき、今日では北は東北、南は九州まで全国各地でご縁を頂く事となりました。
 「人との縁」、この有難さを最近益々と感じるようになりましたが、それに伴って付いて来る「責任」の重さも増して参りました。皆様方の日頃のご愛顧に応えるべく益々の努力をと考えております。
 また、海外からの研修生の受け入れや海外での作庭なども手がけさせて頂きました。現在研修生はいませんが、これからも様々なご縁を大切にしていきたいと考えている次第です。
 そして植音の主人は代々、「庭師」ではなく「庭司」を名乗ってきました。単に庭を造ったり、手入れをするだけが私たちの仕事ではないからです。庭を「司る」ということは、庭を構成する全てのものの調和をはかり、それらを生かし蘇らせることなのです。
 故山田無文老大師から頂いた言葉、禅の思想、初代より伝わり続ける技術、精神、これらすべてが庭司植音の財産であり「作庭の極意」です。










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